2018.4.24

移転後の店舗のこと

 

写真はまだ空っぽの新店舗
 
 
写真は新店舗になる物件。
まだ内装もしていなく、什器なども入っていない、がらんとした空間。
先週は長野へ帰り、新店舗になる物件の中を見てきて、改めて自分達がやりたいことがどんなことなのか、妻と話し合っていました。

僕の理想はつくり続けてゆく店で、いつもどこか手直しをしていて、完成に向かって途中の段階にあること。僕らのつくる靴が、よりよいものになるように小さく改良をし続けているから、その靴を置く空間自体も常に終わりなく、つくり続けてゆきたい。
そういった完成へ向けて変わってゆく過程も含めてお客さんに見てもらうことは、知らない間に完璧にできあがった空間よりもお客さんの感情が入り込むスキというか、穏やかさに似たものがあると思う。
それに自分達自身で苦労してつくりあげた空間に立つというのはそれだけで気持ちが違うし、それが店の空気感になる。

これから天井を塗ったり、什器をつくったりするけれど、すでに「手伝うよー」と言ってくれるひとがいたり、まだ空間ができていないのに、展示会の話を提案してもらえたり、おそらくこれからたくさんのひとの手を借りながらつくってゆくんだろうな。時間はかかるけれど、関わったひとたちの思いが育まれてゆくようなそんな空間になればうれしい。

ちなみに店の名前は「トオク」、カタカナで「トオク」です。


 
 

2018.4.18

田舎にて

 

トラクターを一心に見つめる息子
 
 
夕焼けの中に佇む視線
気配のようなもの
僕の心の中の景色なのか
それとも彼自身そのものなのか
しばし沈吟する夕べ
 
 
 


2018.3.11

ビンゴ

 
製作期間約4ヶ月、お疲れ様でした。
 
 
終日、靴づくり教室と製作。生徒さんの6足目が仕上がりました。イエローのウィングチップのブーツ。いいですね、このオーソドックスでトラッドな感じ。靴の完成にあわせて着てきた靴のイラストTシャツ。ご自身がつくった靴の種類で、縦の列と右上から左下にかけての斜めの列、合計2列がビンゴになったようです。ビンゴの列はマッキーで塗りつぶそう!と言ったら断られましたが…。ビンゴしてうれしそうでした。うちもこういうTシャツつくろうかな。靴教室はビンゴするまで辞められません!みたいな。
 
 

半袖はまだ寒いだろうに「ビンゴになりました!」と喜ぶ生徒さん
 

さて、昨日は妻が今度移転する駒ヶ根市の移住セミナーに参加してきました。息子が眠くてぐずって大変だったようでしが、個別面談では親身になって相談にのってもらえ、色々な情報を頂けてよかったようです。ありがとうございました。最近、妻が興味を持ち始めていた「地域おこし協力隊」の話なども少し聞けたらしく、妻の中でだんだんとイメージも膨らんでいるようです。もともと編集の仕事をしていたり、ひととひとをつなぐような仕事をしたいと思っていた妻にとっては、こういうかたちで地域社会に参加できる仕組みは興味がわくことなのかもしれません。今はまだ子育てやこれから駒ヶ根ではじめる店のことがあるのでわかりませんが、どんなかたちであれ地域と関わってゆくことはできるでしょうね。


 
 


2018.1.28

移転先

 

稜線は見ていて飽きない
 
 
去年の秋頃、移転先の物件が決まりました。場所は長野県駒ヶ根市。長野県南部、伊那谷のほぼ中央に位置し、中央アルプスと南アルプスを望む。登山や温泉の観光客も多く、東京方面からだと車で約3時間、名古屋方面からだと約2時間半の場所です。
物件はJR飯田線の駒ヶ根駅から徒歩5分のところにある雑居ビルの2階。当初は路面店を考えていたのですが、ご縁あってご紹介いただいたのがこの物件で、内見に行くと、3面ある窓からはよく陽が入り、窓を開け放つといい風が吹き抜け、その瞬間、あぁ、ここでやるんだなぁ...と思ってしまった。そのときには2階は集客が難しいとか、最初に足を踏み入れるハードルが高くなるというようなことは全部吹っ飛んでいて、それっていうのは店の形態によるところが大きいことだし、2階だから向いているお店もあるし(秘密基地を探すようにドキドキしながら階段を上がってゆく感じとか、階段の先に広がる空間の見せ方とか)、そもそもそれをやってきたのが東京での6年間(東京のアトリエショップも2階)だったと考えれば全ては準備だったとも思える。このスーパーポジティブな後付けの発想によってこの物件に決めたのでした。
これまで洗足でやっている店のことは“アトリエショップ”といってきました。そこに込めた思いは、こんなに毎日身につけて使っていて、ときには身体にまで影響を与えることのある靴に対して、多くの人がよく知らないままにデザインや流行だけで選んで、どこか自身の足に合っていない小さな不満を抱えつつ、また次の一足を買ってゆく...そういう消費の循環を一旦立ち止まって考えてみようという試みがありました。そのためには靴をつくる過程をオープンにしてゆくことが必要のように思えました。アトリエショップのドアを開けて入ってきたときにわかる革の匂いとか、棚に並べられた製作途中の靴やお客様の足の数値に合わせて修正されている靴型、その中で足を細かく計測して自身の足のことを知りながら、一枚一枚革を広げて選んだり、靴のデザインを一緒に考えたり、わからないことがあればわかるまで質問して、つくる側はそれに可能な限り答えてゆく...こういう靴を買う経験が小さな変化となって、これまでより心地よく靴を履いてでかけることにつながればいいと願っていました。これだけ色々な技術が向上し機械化が当たり前の靴づくりの現場で、手づくり靴の意義をそこに置いて取り組んできました。それが僕らの“アトリエショップ”でした。
駒ヶ根でやる店もこの延長線上にあるアトリエショップです。広さは80平米。今のアトリエショップの約3倍の広さ。この広さに何を詰め込もうか。